第1セット、得点し拳を握る山口芽生選手=有明テニスの森公園で2024年10月21日、前田梨里子撮影

 女子テニスの「東レ・パンパシフィック・オープン」(東レPPO)は21日、東京・有明コロシアムなどで本戦が始まった。8月の第102回毎日テニス選手権(毎トー)一般の部女子シングルスを制した山口芽生選手(25)は、元全米女王と対戦し惜敗。山口選手の初の東レPPOへの挑戦は終わった。

 山口選手は毎トー優勝で、予選ワイルドカード(主催者推薦出場権)を獲得。19、20日に東レPPOの予選を勝ち抜き、本戦に進出した。相手は、2019年に全米オープンを制し、元世界ランキング4位のビアンカ・アンドレースク選手(カナダ)。第1セットの序盤は、山口選手が積極的に攻め、一時リードしたが、中盤から徐々に相手の強打が決まり5―5に。大事な場面で山口選手のサーブは繊細さを欠き、5ー7で第1セットを奪われた。

第1セット、ショットを放つ山口芽生選手=有明テニスの森公園で2024年10月21日、前田梨里子撮影

 第2セットは、アンドレースク選手の力のあるサーブに苦しめられ劣勢に。ストロークで攻めて、随所にいいプレーを見せたが、最後はパワーの差を見せつけられ3―6で敗戦が決まった。

 山口選手は「今の自分の力は発揮できた。ただ、何度も修羅場をくぐってきた選手なので、大事な場面での1本に差が出た」と振り返った。毎トー優勝から2カ月。山口選手は「8月からWTA(女子テニス協会)のツアーでの戦い方を意識して練習してきた。今日は負けましたが、上の世界が決して手の届かない場所ではないことは分かった。きっとたどり着ける」と次への挑戦を誓った。【杉本修作】

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