【ソフトバンク-日本ハム】三回裏ソフトバンク1死、川瀬晃が中前打を放つ=みずほペイペイドームで2024年10月16日、平川義之撮影

○ソフトバンク5―2日本ハム●(16日・みずほペイペイドーム)

 試合後に周囲からの称賛があふれるプレーだった。ソフトバンクの二塁手・川瀬晃(ひかる)が初戦の勝利を引き寄せる守備で貢献した。

 三回、同点に追い付かれた直後の守備だった。1死一、三塁のピンチで、2番・松本剛の中堅へ抜けそうな打球を飛びついて好捕。さらに、難しい体勢から二塁に入った遊撃手の今宮健太へトスし、今宮も一塁へ送球して併殺を完成させ、逆転を許さなかった。プロ9年目の川瀬は「短期決戦は一つのプレーで試合が決まる」。そんな経験も生きていた。

 直後の三回の打席では、チームが苦手とする相手エースの伊藤大海からこの日2本目の安打を放った。今季の川瀬は伊藤を得意とするが「打撃はそこまで」と謙遜する。だが、これを糸口にチームは4番・山川穂高の適時二塁打も飛び出し、川瀬自身も決勝のホームを踏んだ。

 その山川も「守備練習で今日のようなプレーをしているのを何度も見た。それがこの場面で出せたのが彼のすごいところ」と称賛した川瀬の守備。川瀬自身は「1年間通して、球際のところは意識してきた。守備に重きをおいてきたことが出たことが自信になる」。そんな光るプレーがクライマックスシリーズ突破への力になる。【林大樹】

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