【横浜M-蔚山】PK戦を制して決勝進出を決め、走り出す横浜Mの選手たち=日産スタジアム(大橋純人撮影)

サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は24日、横浜市の日産スタジアムで準決勝の第2戦が行われ、初優勝を狙うJ1横浜Mが決勝に進出した。蔚山(韓国)との前後半を3―2で終え、2戦合計3―3で迎えた延長でも決着がつかず、PK戦を5―4で制した。

PK戦を制すシュートを決めると、横浜Mのエドゥアルドはサポーターが声をからすスタンドに向かって駆け出した。その後を仲間が追いかけ、初の決勝進出に歓喜を爆発させた。1得点のアンデルソンロペスは「私たちが決勝へ行くべきチーム」と胸を張った。

劇的なゲームだった。前半30分までに3-0とした横浜Mの圧勝ムードは、1点を返されていた前半40分ごろに上島がハンドの反則で退場処分を受けて一変した。ハンドで与えたPKを決められて1点差に迫られてからは、押し込まれる時間が長くなった。

闘志がなえることはなかった。自陣深くでのプレーを余儀なくされながら、敗退を回避する最低限の条件だった1点のリードを懸命に守った。何度も直面した失点の危機には、体を張って対応した。全員で集中して続けた献身的なプレーが最後に報われた。

初めてアジアの8強に名乗りを上げた大会で、初の頂点も視界にとらえた。2得点で貢献した植中は「本当にうれしい。ここまで来たら優勝をつかみ取りたい」と力を込めた。名門のクラブ史を塗り替える快進撃はまだ終わらない。(奥山次郎)

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