サッカーの明治安田J1リーグは5日、町田GIONスタジアムなどで第33節の6試合が行われた。3位の町田ゼルビアは先制したものの川崎フロンターレに1ー4で敗れ、今季初の連敗を喫した。勝ち点は59のままで、逆転負けも今季初めてだった。  6日に首位の広島は磐田と、2位の神戸は京都と対戦する。    ◇

◆町田ゼルビア 最年長の中島が先制弾 その後が

 積み上げてきたものが一気に崩れ落ちる音がした。優勝争いで崖っぷちに立たされている町田は連係不足とミスが重なって今季ワーストの4失点。リーグ最少失点を誇る堅守は見る影もなく、J1初参戦での優勝が遠くかすむ大敗を喫した。

町田-川崎 前半、同点に追い付かれ円陣を組む町田の選手たち。後方は町田サポーター(布藤哲矢撮影)

 先発に抜てきした40歳の中島が先制点を挙げ、黒田監督の勝負手は起死回生につながるかに見えた。今季32戦で先制した試合は無敗。苦境に立つチームを最年長のベテランが勇気づけた。  好転を生んだ一方、望月を本職とは違うセンターバックで初先発させた采配は裏目に出た。転がるボールが水を巻き上げるほどの雨の中、パス回しがリーグ屈指の川崎に揺さぶられてピンチが続いた。PK献上も背後を突かれたことが響き、急造のDFラインは連係不足が否めなかった。  これまで失点に直結するミスがなかったGK谷ですら、ミスキックが自陣で相手に渡って2失点。「きょうはもう全部自分のせい」と放心を隠せなかった。  首位広島との天王山に続く黒星で、黒田体制になってリーグ戦75試合目で初の連敗。負けた後の「反発力」が躍進を支えてきただけに、瀬戸際で発揮できなかったのは衰退を物語る。今季の主役が、ここで引き下がってしまうのは惜しい。(加藤健太) 

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