国スポでは各競技の監督にもさまざまな思いがあります。バレーボール少年男子は、選手もスタッフも県内2つのライバル校を集めた混合チーム。26年間佐賀学園の監督をつとめる佐賀代表の蒲原監督は、“次の大会では指揮をとらない”決断をしました。その理由とは。

【川野アナウンサー】
「国スポに向けて佐賀代表の高校生が練習しています。佐賀代表チームは、2つの強豪校の合同チームです」

バレーボール少年男子の佐賀代表。選手は12人。佐賀学園が6人、佐賀商業が6人です。実はこの2校は長年のライバル。

【春高の実況】
「サーブで崩せるか?いや、崩れない佐賀商業!時間差ー!」「一方の佐賀学園は取れば王手!ここまではビハインド!ライトの山口ー!」

高校バレーの最高峰・「春の高校バレー」の県大会では、直近10年の決勝のうち9年が佐賀学園と佐賀商業の対戦。国スポではそのライバル同士が1つとなり、佐賀代表として戦います。チームを率いるのは、“佐賀学園”の蒲原和孝監督。今回、ある決断をしていました。

【国スポバレーボール少年男子 蒲原和孝監督】
「春高予選(県大会)でベンチに入らない。それぐらいの覚悟がないとこの監督を引き受けることはできない。春高バレーでは指揮を取らない」

その裏には、さまざまな葛藤がありました。

【佐賀学園 山口真登選手】
「(監督が)佐賀商業の選手にも“佐賀学園だけ”に教えてきたことをいろいろ教えないといけない。それで佐賀商業がどんどん強くなっていく。佐賀学園の監督としているのは学園の選手たちにも申し訳ないということで、“監督を降りるという話でした」

県内屈指の強豪・佐賀学園と佐賀商業。高校総体などの公式戦でも多くはこの2校が決勝で対戦します。

【佐賀商業 中村友彦監督】
「20代のころから一緒にしのぎを削ってきたので…率直に寂しい」
【佐賀商業 宮崎考成選手】
「春高でも一緒にライバル校として戦ってほしかったけど、国スポに全てを懸けるとおっしゃったのでそれに応えられるように頑張りたい」

佐賀学園での監督歴は26年。春高の采配は、OBのコーチに任せます。

【佐賀学園 江口聡コーチ】
「プレッシャーしかない。未だに半信半疑なところがあって、本当にやるのかな?というところと、ちょっとやらないといけないなと」

国スポの先は、考えない。もちろん、佐賀商業の選手にも全力で指導します。

【佐賀商業の選手に指導】
「(セッターが)頑張って(トスを)上げてるやん。スパイカーがそれを感じ取って踏み込んでいかないと。(踏み込んで打つ)これがチーム作り。チームの中でマイナスがあってもそれを分かったうえで踏み込んでいったらそれはプラスになる」

【国スポバレーボール少年男子 蒲原和孝監督】
「地元の国スポで必ず勝てるチームを作りたい」

バレーボール少年男子。佐賀代表の初戦は10月6日です。

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