東海大学大学院・末包健人さん
東葛飾地域に根ざして歴史を紡ぐ「東葛飾地方中学校駅伝競走大会(東葛駅伝)」に関心を抱き、大学院で修士論文にまとめた男性がいる。千葉市在住の末包(すえかね)健人さん(26)。取材や調査、執筆を通し、「地域ぐるみで育まれてきた東葛駅伝は、日本の駅伝文化に寄与している」と感じたという。【伊藤一郎】
――東海大学大学院に在籍していた2021年度、東葛駅伝に関する修士論文を書かれていますね。
◆体育学研究科で体育学を専攻し、「日本における駅伝文化のローカルな基層~東葛飾地方中学駅伝競走大会を事例に~」と題して修士論文にまとめました。東海大学の学士の時に書いた論文をブラッシュアップしました。
――どうして論文のテーマにしようと思ったのですか。
◆中学の時に千葉市内で駅伝大会に出場した経験があるのですが、高校は東海大浦安高で陸上部に所属し、「東葛駅伝経験者は速い」と意識するようになりました。大学に進んでからサークルで陸上をやりながら、論文のテーマを探すうちに東葛駅伝について書いてみようと思いつきました。
――取材・調査は順調に進みましたか。
◆学士論文を書いた際に、もっと詳しく調べたいと感じ、東葛駅伝の修士論文を書くために修士課程に進みました。コロナ禍の時期と重なり、思うように関係者からの聞き取りができない時期もありましたね。
――実際に現地で東葛駅伝のレースもご覧になっていますね。
◆18、19年の東葛駅伝を見て、沿道で応援する地元の皆さんの熱量がすごいなと感じました。地元の一大イベントとして根付いていることを実感しました。
――東葛駅伝の特徴や意義についてどう感じますか。
◆地域の中学校が参加する大会なので、沿道の応援は箱根駅伝と違った独特な雰囲気がありますね。地域に根ざしながら続いてきたローカル駅伝として、箱根駅伝と違った意味で日本の駅伝文化に寄与してきたと感じます。
――今年の出場選手たちにエールをいただけますか。
◆選手の皆さんは一人一人それぞれの夢や目標があると思います。それに向かい、大会への出場経験を通して、良い思い出を作ってほしいですね。
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