106回目の夏の甲子園は8月23日、京都国際と東東京・関東第一が、深紅の優勝旗を懸けて決勝を戦います。一方、鹿児島県代表の神村学園は関東第一に敗れましたが、県勢初の2年連続夏ベスト4という結果を残し、鹿児島に帰ってきました。

劇的な幕切れとなった21日の準決勝の後、選手たちが見せた姿、そして決意を取材しました。

前回大会より少し近くて、それでもあと一歩届かなかった決勝の舞台。関東第一との激闘を終えた選手たちは、支えてくれた人が待つ、甲子園近くの宿舎に戻りました。そして、夏の甲子園最後のミーティングです。

小田大介監督
「2年連続ベスト4でも鹿児島県初の快挙だ。だから…本当に胸張っていいんじゃない。すごく君たちは立派だと思う」

すると川下晃汰キャプテン(3年)が「俺を1年間キャプテンにしてくれてありがとう」と声を振り絞り、ナインに頭を下げました。そして「おまえらに託すことはこれしかないから。日本一の景色見られるように頑張ってくれ」と続け、小田監督と熱い抱擁。涙は止まりませんでした。

自信を持って、本気で日本一を目指した夏。

岩下吏玖選手(3年)は準々決勝で左肩を負傷しながらも準決勝で執念のヒットを打ちました。「甲子園は野球の厳しさっていうのを最後まで教えてくれて、最高の場所だったなって思います」と振り返りました。

序盤、なかなかヒットに恵まれませんでしたが、4番打者として最後は結果を残した正林輝大選手(3年)は「何回打席に立っても甲子園の景色は素晴らしかったですし、もっと甲子園で野球がしたかった」と語りました。

その“思い”と“夢”は、ともに戦った後輩たちに託されます。

3回戦で完投した早瀬朔投手は2年生。「この経験を県大会に生かして、(秋の)九州大会につなげて、絶対にセンバツ(春の甲子園)に行きたいと思います」、全試合先発出場した今岡拓夢選手(2年)も「経験したことを次に生かして、自分たちがチームを引っ張っていきたいです」と、早くも次を見据えていました。

仲間とともに駆け抜けた神村学園野球部、2024年の夏が、終わりました。24日は早くも、新メンバーでの試合を控えています。

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