6日午後5時半過ぎ、オリンピックの戦いの地パリから柔道代表の選手たちが帰国しました。
日本に帰国した選手たちに対し、羽田空港に集まった人からは惜しみない拍手が送られました。

男子66kg級で2連覇した最強の兄・阿部一二三選手(26)は金メダルを、妹・阿部詩選手(24)は混合団体の銀メダルを下げていました。

実は、この最強兄妹にもう1人兄がいます。

「イット!」の取材に応じてくれたのは、阿部家の長男・阿部勇一朗さん(28)。
涙あり、笑顔あり阿部家の秘話を明かしてくれました。

阿部勇一朗さん:
周りからよく言われるのが、家族仲いい。きょうだい仲もいい方だと。

本人は共通点について「顔全体が似ている」とのこと。
実際に3人の顔を見ると、二重や鼻や口がそっくりです。

両親と共に、パリで2人を応援した勇一朗さん。
男子66kg級で弟の一二三選手が優勝を決めると、父親に続き、両手を上げて喜びを爆発させ、偉業を達成した弟に向けて拳を掲げました。

その瞬間について、勇一朗さんは「会場で応援できてすごくうれしかった。声も届くので、声を出しすぎて枯れちゃった」と振り返りました。

一方、詩選手が、まさかの敗退を喫した場面。
詩選手が泣き崩れてしまった際は、父と母と並び、励ますように拍手を続けました。

その後、詩選手は、勇一朗さんの目の前でおにぎりをパクリ。
このおにぎりにも秘話がありました。

阿部勇一朗さん:
(おにぎりは)両親が作っていた。具はゆかりとかだと思う。ふりかけで、ちょっとかたかった。

小学校時代に、2歳年下の一二三選手と同じ道場で柔道を始めた勇一朗さん。
中学時代に柔道から離れたあとも2人を支えてきました。

阿部勇一朗さん:
何か特別なサポートをしているわけではない。家族として兄という立場で接していました。

涙を流した詩選手にも特別な言葉はかけなかったといいます。

その理由について勇一朗さんは、「僕の中では結果がどうであれ、妹が妹である分には変わりない。『お疲れさま』『頑張ったね』という言葉くらいだった」と話します。

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