馬術の総合馬術団体で銅メダルを獲得した(右から)戸本、大岩、北島、田中=玉城達郎撮影

 パリ・オリンピックの総合馬術団体で銅メダルを獲得し、92年ぶりの五輪メダル獲得に沸いた日本馬術界。平均年齢41・5歳で「初老ジャパン」と自称する4選手はもちろんだが、馬術はオリンピックの競技で唯一、人間以外の生き物が出場する競技。快挙をもたらした馬たちも、「お尻」を中心に注目が集まった。

 ベルサイユ宮殿で行われた総合馬術団体。白と赤の日本国旗が描かれた馬用の覆面「メンコ」や、ゼッケンを付けた馬が登場したのだが、鍛え抜かれた尻に視線が集まった。目を凝らすと、尻にも日の丸マークがあるのだ。ネット交流サービス(SNS)では「馬のお尻に日の丸ある?って思ったの見間違いじゃなかった!」「馬のお尻の日の丸かわええ」と話題になった。

 日本馬術連盟の担当者によると、尻のマークは馬の毛をすく際に型紙を当て、毛を逆立てるようにブラシをかけることで色の濃淡を付けて、描いているという。競馬界でもよく見られる「おしゃれの一つ」で、厩舎(きゅうしゃ)によっては刈り込みで模様を付けることもあるという。

 表彰式にもこの競技ならではの魅力があった。選手らを乗せた馬が、左耳付近に緑色のリボンをあしらったメダルを付けて入場。五輪のメダルが、選手だけでなく馬にも贈られたのだ。SNSでは「馬も一緒に頑張った選手だもんね」「かわいい」と称賛の声が相次いだ。連盟担当者は「まさに人馬一体の競技。人にも馬にも注目してもらいありがたい」と話した。【森野俊】

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