第33回夏季オリンピック大会が26日夜(日本時間27日未明)、フランス・パリで開幕する。この地に100年ぶりに戻ってきた祭典は、史上初めて開会式がスタジアム外のセーヌ川で計画され、「ゲームズ・ワイド・オープン」(広く開かれた大会)をスローガンに掲げる。ただ、開会式当日の朝、国内の高速鉄道網が何者かに寸断されたことで、安全性に疑問符がつく中での開幕となる。「平和の祭典」の意義が問われる17日間が始まる。
パリで五輪が開催されるのは1900年、24年に続き3回目。今大会は200を超える国や地域から1万人を超える選手が参加する見通しで、史上初めて男女同数の選手の参加がうたわれる。8月11日までの日程で、32競技329種目を実施する。競技会場はスタジアムのほか、観光名所が多く利用される。エッフェル塔はビーチバレーの特設会場になり、ベルサイユ宮殿では馬術や近代五種が行われる。ルーブル美術館と凱旋(がいせん)門の間にあるコンコルド広場では、新競技・ブレイキンを含むアーバン(都市型)スポーツが実施される。
開会式はパリ中心部を流れるセーヌ川で日本時間27日午前2時半から予定されている。各国の選手らが船に乗って、セーヌ川を水上パレードする予定だ。
聖火は26日、パリ市内を巡った。陸上競技などが行われるフランス競技場周辺では現地時間の午前に聖火リレーが通過し、聖火ランナーを沿道に集まった多くの人が見守った。
25日に1次リーグが始まった女子サッカーで、C組の日本は昨年のワールドカップ覇者のスペインに1―2で逆転負けした。27日はスケートボードの男子ストリート、柔道女子48キロ級などでメダルが決まる予定で、日本勢に期待がかかる。 【パリ黒川晋史】
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