千葉学芸のエース、菊地ハルン選手=船橋市民球場で

 熱戦を繰り広げている第106回全国高校野球選手権千葉大会。千葉学芸のエース・菊地ハルン選手(3年)は、身長200センチ、体重103キロ、最速149キロを刻む右腕で、プロのスカウトも注目する。甲子園出場とプロ入りを目指し、この夏に懸けている。  12日の佐倉との初戦は5回までを投げて6奪三振、無失点。打たれたのは初回の1本だけだった。バックネット裏に集まったプロスカウトの計測では、球速は最速142キロ、平均140キロ前後と安定感を見せた。5-2で勝利し、菊地選手は「先頭打者に打たれて自分の甘さが出たけれど、後半は自分の投球ができた。真っすぐで三振が取れたのも良かった」と振り返った。  パキスタン人の父と日本人の母を持つ菊地選手は、4学年上の兄の影響で野球を始めた。中学硬式の強豪・佐倉シニアでは全国3位となったが、自身は試合には出ていない。  急成長したのは高校から。入学当初120キロ台だった球速は、体の動かし方を見直したことが成功し、今年5月に最速をマーク。「走り方を教えてもらって良くなり、足の軸が真っすぐ立つようになった。そこから動きが良くなった」。体も大きくなり、母の知恵子さんによると、1食に白米2・5合を食べ、昨秋から体重を10キロアップした。  「プロに行きたいという自分の将来のためというのもあるけれど、甲子園というみんなの夢を達成したい」と意気込む。  2回戦は15日、県総合SC野球場で野田中央と戦う。(平野梓)


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