○阪神3―0西武●(9日・甲子園)
八回1死から、ふらふらっと右翼ライン際へ上がった打球が普段の「浜風」とは逆に後押しされ、フェンスに直撃した。阪神ファンの期待が高まっていた才木浩人の無安打無得点の達成がなくなった瞬間だった。「チャンスなかなかないと思うんで」と悔しがったが、抜群の安定感で両リーグトップの7勝目を挙げた。
試合前までチーム打率2割強と貧打の西武打線を圧倒した。150キロ前後の直球を軸に、中盤からは100キロ台のカーブを使い緩急もさえた。終盤まで両チーム無得点で、「ノーヒット・ノーランしたろかみたいな感じは別になかった。とりあえず一人ずつしっかり」と冷静だった。
八回の先頭打者・源田壮亮への3球目を投げた時に足がつるアクシデントがあったが続投。直後に代打・山野辺翔に右翼フェンス直撃の三塁打を浴びたが、後続を抑えて8回を投げきった。
「また次こういうチャンス(には)、ノーノーできるように頑張りたい」。達成の日は遠くないと感じさせるこの日の112球だった。【荻野公一】
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