ドジャースの大谷翔平選手(29)は日本時間6日に行われたパイレーツ戦で、6月一発目となる第15号ホームランを放ちました。元メジャーリーガーの五十嵐亮太さんが、どうして160キロ超えの剛速球を打つことができたのかを解説します。
■大谷第15号!“平均159.8キロ”怪物から…
(Q.6日の対戦相手はドラフト1位ルーキーで「大谷選手にも憧れを抱く」というスキーンズ投手でした。ストレートの平均球速は159.8キロ(今シーズン)で、160キロ近いボールを投げています。これは、大谷選手の平均球速155.8キロ(昨シーズン)よりも速いスピードです。この球速をどうみますか?)
五十嵐さん「160キロ以上を投げるピッチャーも少ないなか、それを平均で投げるのはとんでもないことです。中継ぎ・抑え・ブルペンの投手ならまだ分かりますが、先発ピッチャーというのはすごいことです」
(Q.五十嵐さんはヤクルト所属時代の2004年、日本人として当時最速の158キロを記録しました。五十嵐さんから見ても、スキーンズ投手の球速はすごい数字ですか?)
五十嵐さん「5回〜6回、もしくはそれ以上投げなければいけないので、体力的にも厳しいです。それをやり遂げるのがやはりすごいです」
(Q.スキーンズ投手の剛速球を前に、大谷選手は苦戦し、第1打席は3球三振でした。いずれもストレートで160キロを超えました。さすがの大谷選手も、第1打席での最初の対戦は難しかったのでしょうか?)
五十嵐さん「難しいと思います。ただ、160キロを体感したことがあるので、何となく反応できます。3球三振は悔しかったと思います。一方、投手は大谷選手から3球三振を奪ったら、ちょっと調子に乗ります。マウンド上でウキウキしてしまいます。それくらいうれしかったと思います」
(Q.次の第2打席で見事にホームランを放ちました。これも160キロを超えていましたが、 どうして打てたのでしょうか?)
五十嵐さん「第1打席であれだけ速いボールを見たこと、実際に打席に立った時、ピッチャーの投げるフォームや球の軌道をしっかり目で見て判断できたことが大きいと思います。それを見ることで、打席の中でバットの出し方や修正がうまくいった結果、ホームランとなりました」
「ただ、2打席目には、チェンジアップも投げてきました。ストレートだけでなく、ある程度カウントが進むなか、どちらが来るか分からないなかで、ストレートを捉えたのは本当にすごいことです」
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■大谷選手のすごさ「パワーと瞬発力」■大谷選手のすごさ「パワーと瞬発力」
(Q.第1打席と第2打席を踏まえて、タイミングが合ったということですか?)
五十嵐さん「タイミングを合わせることができた。スイングの修正がしっかりできたからです」
(Q.160キロの体感は、投げてから、自分のところに来るまでどういう感覚なんですか?)
五十嵐さん「感覚で言うと、びっくりするような感覚です。僕も一度マシンで見たことがあります。出た瞬間に(ボールが)パッと来るような感じで、怖いです。実際、秒数ではかると0.4秒で、1秒かかりません。そのボールに反応するのは難しいです。さらに、他のボールにも反応しなければならないので、プロのバッターは本当にすごいと思います」
(Q.大谷選手の一番のすごさは?)
五十嵐さん「反応できるパワーと瞬発力です。ある程度分かっていても、力がないと反応できません。大谷選手は筋力トレーニングをしていて体が大きく、鍛えているからこそボールに反応できる。なおかつ、打った瞬間の力も大事です。力負けしないためのパワーです」
(Q.6月の大谷選手は調子が良いですが、この先も期待できそうですか?)
五十嵐さん「すごいピッチャーからホームランを打つと、今後も上がってきそうな感じがします」
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年6月6日放送)
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