プロ野球・ソフトバンク

○ソフトバンク2―1西武●(19日・みずほペイペイドーム)

 土俵際からのサヨナラ勝ちに満員のドームが熱狂した。連日のヒーローとなったのは、ソフトバンクの5番・近藤健介だった。「最後に決めることができて、最高の気分です」と笑顔を見せた。

 ソフトバンク打線は西武先発のルーキー左腕・武内夏暉に八回まで無得点に抑え込まれた。しかし、0―1の九回無死一塁から武内が左足をつるアクシデントで降板すると、潮目が変わった。

 1死二塁と好機が広がった後、3番・柳田悠岐の右前適時打で同点とした。さらに、死球で1死一、二塁となり、近藤が打席へ。「柳田選手が同点の走者を還してくれたので、プレッシャーは半減した」。4球目の膝付近に来た内角直球を振り切ると、打球は前進守備だった右翼手の頭を越えて、決勝の二塁打となった。

 この3連戦で、近藤は2試合連続本塁打にサヨナラ打と大暴れ。「常に速いボールを初球からスイングできる体勢にしている。強引なバッティングになりすぎないことも意識しているので、イメージ通りにバットが出ている」と好調の要因を自己分析する。

 チームは貯金を今季最多の「17」に伸ばし、2位・日本ハムとのゲーム差を6に広げた。

 近藤は「同点にしたら勝ち越すんだろうなという雰囲気を感じていて、劣勢でも最後に決められるところが今のチーム力の表れ」と充実感をにじませる。勢いを増すパ・リーグの首位打者が、チームを高みに導く。【林大樹】

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