大相撲夏場所5日目(16日、東京・両国国技館)
○宝富士(寄り切り)大奄美●
37歳の宝富士が初日からの連勝を「5」に伸ばした。2017年春場所以来で、実に7年ぶりのことだ。連日、多くの報道陣に囲まれ、「誰と対戦したかも覚えていない」と笑顔を見せた。
「あまり連勝していないので、足がフワフワして緊張した」という。この日はけんか四つの東十両筆頭・大奄美に対して左前みつを引くと、「前に出るしかない。先に攻めようと思った」。そのまま寄り切った。取組後、支度部屋の前では、近大の同期で幕内優勝経験のある千田川親方(元前頭・徳勝龍)から発破をかけられた。
同部屋の尊富士が新入幕優勝を果たした先場所は十両に落ち、13年初場所から続いていた幕内連続出場が歴代6位の990回でストップした。相当落ち込んだというが、西筆頭で勝ち越し、1場所で幕内に返り咲いた。
4月に宮城野部屋の力士らが転籍し、伊勢ケ浜部屋の力士は角界一の約40人に増えた。宝富士は「稽古(けいこ)に活気がある。幕下が多く、自分の力を出せるので、調子が上がった」。連勝については「どこかで止まると思っている。一日一番」と淡々と話す。経験豊富なベテランが幕内前半の土俵を盛り上げている。【武藤佳正】
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