【トヨタ自動車-日本通運】一回表トヨタ自動車無死、先頭打者本塁打を放ち喜ぶ八木健太郎(右)=北九州市民球場で2024年5月11日、上入来尚撮影

社会人野球第76回JABA九州大会決勝(11日・北九州市民球場)

〇トヨタ自動車10―6日本通運●

 一回から打線がアクセル全開だった。トヨタ自動車が先頭打者からの6連打で一挙に4得点。序盤で試合の大勢を決めた。

 1番・八木健太郎が「浮いた変化球だったので仕掛けていった」と、日本通運の先発左腕・板川佳矢の落ちる球を仕留めて左翼席に放り込む先頭打者本塁打。2試合連続のアーチが呼び水となり、主将の3番・北村祥治がファーストストライクを右翼線適時二塁打にするなど打線がつながった。二回には5番・多木裕史が満塁の走者を一掃する適時二塁打。入社2年目で先発した増居翔太を早々と援護した。

 今夏の都市対抗野球を最後に現役を引退するベテラン投手の佐竹功年が「今年のチームのテーマは、脱2023」と語る。昨年は投手力で都市対抗を制したが、若手投手の登板も増える今年は守備力だけで勝てる保証がないことはチームで確認済み。そのため得点力向上は必須で、その象徴が準決勝。打線がきわどい球には手を出さず計13四死球を選び、じわじわと走者をためて得点を重ね、最大7点差をひっくり返した。

 「JABA大会を取るのは難しいが、一つ取るというのをテーマにやってきた」と藤原航平監督。都市対抗王者が進化している打線の姿を見せつけた。【藤田健志】

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