JR九州の子会社「JR九州高速船」(福岡市)が日韓を結ぶ高速船「クイーンビートル(QB)」(定員502人)の浸水を隠して運航していた問題で、JR九州の古宮洋二社長は23日、8月から運休を続けるQBの運航再開を断念し、日韓航路から撤退すると発表した。1991年の就航以来約30年続いたJR九州グループの日韓航路の歴史は幕を下ろす。
問題は、2024年2月にQBの浸水を確認しながら、国土交通省に報告せずに3カ月以上運航を継続したもので、8月に国交省の抜き打ち監査で発覚。国交省は9月、JR九州高速船に海上運送法に基づく安全確保命令と安全統括管理者と運航管理者の解任命令を出した。
福岡海上保安部は10月、船舶安全法違反(臨時検査不受検航行)などの疑いで、同社と船内を家宅捜索している。【下原知広、久野洋】
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