栃木県で夫婦の遺体が見つかった事件で、犯行グループに関する新たな情報が入ってきた。
この事件では29日、「アニキ」などと呼ばれていた男が逮捕されている。
この男は“指示役”とみられていたが、供述でさらなる“指示役”がいる可能性が明らかになってきた。
宝島さん夫妻の遺体損壊事件の“指示役”とみられる佐々木光容疑者(28)。
取材から浮かび上がるのは、逮捕の直前まで、捜査の手が迫っていることに気づいていなかった様子。
佐々木容疑者は、那覇空港の喫煙室から出てきたところを捜査員に確保された。
その際、佐々木容疑者は驚いた様子を見せていたという。
その光景を見ていたという人は、「(捜査員の)人が10人くらいいましたよ。ワイシャツ着て。その人(佐々木容疑者)が出てきて、みんなでまわり囲んで、本人(佐々木容疑者)が『ビックリした』という声は聞こえた」と話した。
事件発覚後、数日間にわたり、沖縄県内に潜伏していたとみられる佐々木容疑者。
さらなる逃亡を企てていたのだろうか。
確保時には、本籍のある福岡行きの航空券を所持していた。
一方で、航空券は佐々木容疑者の本名で予約されていたという。
事件について「宝島さんのことは知らない。“上の指示役”から話が下りてきて、平山容疑者に伝えた」と供述しているという佐々木容疑者。
身柄確保時、2台の携帯電話を所持していたという。
先週、逮捕された平山綾拳容疑者(25)は、犯行に使用する車やガソリンなどを用意したうえで、知人に宝島さん夫妻の遺体を処理するよう依頼。
その指示を出したのが佐々木容疑者とみられているが、佐々木容疑者は、さらに何者かによる指示があったことを示唆。
一方、佐々木容疑者は「実行役2人については、(平山)綾拳が集めたから知らない」と供述。
その佐々木容疑者から犯行の指示を受けていたとされる平山容疑者だが、警察の調べの中で、佐々木容疑者の呼び方を何度か変えていたことが明らかになった。
「アニキ」「Aさん」「ヒカル(佐々木容疑者の下の名前)」
「アニキ」から、呼び捨ての名前の「ヒカル」へと変えたのは、どういう心境の変化なのか。
一方、2人の出会いについて佐々木容疑者は、「“渋谷のクラブ”で、ことしの2月から3月ごろに知り合った」と供述している。
犯人グループの全体像について、埼玉県警捜査一課元刑事の佐々木成三氏は、「今回の犯行の動機は、実行犯の4人に対してはない。(佐々木容疑者は)“動機のある人物”から指示をされた。つまり佐々木容疑者は、エージェント、仲介、リクルーターだったんだろう」と語った。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。