長野市内のスーパーで販売していた刺身により、アニサキスを原因とした食中毒が発生したことがわかりました。

長野市保健所によりますと、4月28日午後4時45分頃、市内のスーパーでイナダの刺身を購入し、午後6時から午後7時の間に家族2人で食べたところ、このうち30代の男性1人が午後10時頃から激しい胃の痛みを訴え、じんましんが出たということです。

男性は医療機関を受診し、胃からアニサキスが摘出されました。

販売されていたイナダの刺身は流通・調理工程で冷凍処理されていなかったということです。

保健所はこのスーパーに行政指導をしたということです。

アニサキス食中毒の特徴や予防法は次のとおりです。(長野市保健所より)

【アニサキス食中毒の特徴】
主に海産魚類を生食後、その魚類に寄生するアニサキス属線虫が胃腸に穿孔することなどにより起こる食中毒です。

胃アニサキス症:アニサキスが胃壁を障害し、嘔吐、激しい胃の痛み等の症状をおこす。

腸アニサキス症:アニサキスが腸壁を障害し、嘔吐、下腹部の激しい痛み等の症状をおこす。

【症 状】
アニサキス症は、海産魚類を生食後、1~36 時間(多くは8時間以内)の潜伏期間を経た後、胃腸の激しい痛み、吐き気、嘔吐などを引き起こします。また、血圧下降、呼吸不全、意識喪失などのアレルギー症状を起こすこともあります。

胃腸からアニサキスの虫体を摘出すれば、症状は治まりますが、まれに胃腸を貫通して胃以外の器官に寄生をすることもあります。

【予防方法】
1 購入する際は、冷凍処理(-20℃以下で 24 時間以上)されたものを選びましょう。

2 鮮度良好な海産魚介類の筋肉内にアニサキスが寄生している例も確認されています。加工処理されていない魚を 1 尾単位で購入した際は、十分加熱してから食べましょう。

【その他】
1 海産魚類を生食後、胃腸症状を呈した場合には、アニサキス症やその他の食中毒の可能性もある
ため、早めに医療機関に受診してください。

2 お酢、醤油、ワサビなどの調味料ではアニサキスを駆虫できませんので注意しましょう。

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