12月、北海道や静岡県で不審な猫の死骸が見つかるなど、動物への虐待の疑いがある事件は近年急増している。

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動物に関わる問題を究明する専門家を取材した。

虐待など事件性が疑われる動物が全国の警察から持ち込まれる

東京・武蔵野市にある日本獣医生命科学大学の解剖室。
虐待などの事件性が疑われる動物が全国の警察から持ち込まれる。

ここで働く教授たちは、動物の不審な状況を獣医学的な根拠やアプローチを用いて解明する「法獣医学」を専門としている。

田中亜紀特任教授:
(獣医学的な判断をして)警察に報告して、警察の方で事件性があれば捜査をしましょうかとか。

この日は東北地方で見つかった猫の解剖が行われた。

田中亜紀特任教授:
周囲に出血の痕がないので、死後の骨折と思われます。

所見などから、他の野生動物による捕食の可能性が高いと判断された。

2023年の1年間に動物愛護法違反で摘発された事件は181件。
ここ10年で4倍近くに急増していて、教授らの解剖も年間200件以上に上るという。

担い手不足が課題

しかし、国内で法獣医学を学ぶ教育環境は限られていて、担い手不足が課題となっている。

田中特任教授「受け皿整備していきたい」

田中亜紀特任教授:
動物虐待をまず見過ごさないで、犯罪として検挙・対応しましょうというところを今は目指している。教育の体制・大学での受け皿を今後も整備していきたい。

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