沖縄県立八重山病院で2022年3月、呼吸困難となった入院患者に気管内チューブを挿入して蘇生術を行った際、誤って食道へ挿入するミスがあったことが分かった。県は13日、600万円の損害賠償を支払う議案を県議会11月定例会に提案し、同日の文教厚生委員会で説明した。
同院によると患者は重い心臓病を患っており、蘇生術から約50分後に死亡した。誤挿入した場合は通常、呼吸の状況などからすぐに分かるが、心臓マッサージなど慌ただしい状況で確認が徹底されていなかった。司法解剖の結果、死因は心臓病で誤挿入との因果関係は認められなかったという。和氣亨院長は「結果的に直接の死因は誤挿入ではなかったが、過失は重く受け止める必要がある。事例を共有し、再発防止に努めたい」と話した。(社会部・下里潤)
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