被爆者の吉田勝二さん、被爆者で反戦漫画家の西山進さんの遺影を持ってノーベル平和賞授賞式のオンライン中継を見守る女性=長崎市役所で2024年12月10日午後8時47分、百田梨花撮影
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 長崎市役所で10日夜、ノルウェー・オスロで開かれた日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)へのノーベル平和賞授賞式をオンライン中継するパブリックビューイング(PV)があり、被爆者や市民らが参加した。

 6歳の時に長崎の爆心地から約2・4キロで被爆した城臺(じょうだい)美弥子さん(85)=長崎市=は会場を訪れ「これまでに亡くなった被爆体験の証言者のことを思うと涙が出る。そうした人たちに『お疲れさま。一緒に頑張ってきたね』と言いたい。これからも次世代のために証言活動を続けていきたい」と話した。

 3歳の時に爆心地から約3・4キロで被爆した田中安次郎さん(82)=同=は「授賞式を見守ることができて幸せで、自分もオスロに行ったような気持ちになる。これからも子供たちと同じ目線で未来について考えていきたい」と喜んだ。

 鈴木史朗市長は「被爆者の皆さんが強い決意で自らのつらい被爆体験を訴え続け、核兵器のない世界の実現に向けて闘ってきた努力が国際的に認められた証しだ」と語った。【百田梨花、尾形有菜】

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