8日夜、月が土星を隠す「土星食」が近畿以東の本州の大部分と、四国・九州・北海道の一部地域で観測された。国立天文台によると、昼間の土星食は今年7月25日にもあったが、夜間に国内で広範囲に見られるのは2002年3月以来、約23年ぶりとなる。
東京都調布市では、日没後に月に寄り添うように見えていた1等級の土星が午後6時19分ごろにゆっくりと月の影の部分に入り、1分半ほどで完全に月に隠れた。
土星は直径が地球の約9倍もある大きな惑星だが、月より約3900倍も離れているため、見かけの大きさは輪を含めても月の50分の1ほどしかない。
午後7時ごろに月の明るい側から再びゆっくりと土星の輪が姿を現し、2分半ほどかけて完全に出てきて食は終了した。
次に国内で夜間に観測できる土星食は37年になる。【手塚耕一郎】
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