首都圏を中心に闇バイトに応募して強盗などに加担する若者が後を絶たないことを受け、愛知県警東署は5日、名古屋市の観光PR隊「名古屋おもてなし武将隊」とタッグを組み、専門学校生らに注意を促した。戦国武将の織田信長に扮(ふん)したメンバーが登場し、「闇バイトは要注意。お主らも知らしめてくれい」と呼び掛けた。
啓発イベントは、闇バイトに巻き込まれる若者が増えていることに危機感を抱いた名古屋文化学園保育専門学校(同市東区)からの依頼を受けて開催され、同校の学生ら約150人が参加した。
信長役のメンバーが闇バイト募集で使われる「ホワイト案件」や「高収入」などの用語を紹介。「SNS(ネット交流サービス)で募集しているものは闇バイトが多く、犯罪に加担させられる。良い稼ぎになるからといってやってはならん」と警告した。
首都圏で相次ぐ強盗事件などでは、指示役とみられる人物の通信アプリのアカウント名に「織田信長」や「夏目漱石」が使われていた。信長は「偽者をかたるとは言語道断」と憤り、「相手は恐ろしいものに見えるかもしれないが、どうか安心して助けを求めて、警察に相談して通報してほしい。闇バイトを見破って参ろう」と訴えた。
信長の話を聞いた内山美文さん(20)は「SNSが闇バイトの入り口になっていて驚いた。だまされないように気を付けたい」。別の女子学生(20)も「楽して大金を稼げることはない。闇バイトのような投稿を見たら通報したい」と話した。
同署の森匡司生活安全課長は「闇バイトに関わってしまったら、悩む前にとにかく相談してほしい」と語った。【田中理知】
闇バイト募集の特徴と誘い文句
・高額報酬を強調
「高額バイト」「高収入」「日給●万~」
・人や物の運搬、荷物の受け取りなど「簡単な仕事」を装う
「運び」「ドライバー」「送迎」「誰でもできる」「簡単」
・報酬がすぐ手に入ることを強調
「即日入金」「即金」「お金配ります」
・違法ではないことを強調
「ホワイト案件」
・その他
「詳細はDMで」「年齢不問」「本日稼働可能」
※警察庁の発表に基づく
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