闇バイト対策などを議論する自民党の「治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会」（会長・高市早苗前経済安全保障担当相）は5日、捜査員が身分を偽って闇バイトに応募する「仮装身分捜査」の導入などを求める緊急提言をとりまとめた。
事務局長を務める佐藤啓参院議員によると、首謀者が海外から実行役に指示を出すなど「顔の見えない犯罪」である闇バイト事件に対処していくためには「新たな捜査手法を確立していく必要がある」と指摘。捜査員が闇バイトに応募する際に架空の運転免許証などを示した場合でも、刑法上の「正当行為」と位置づけ、文書偽造などの違法性は問われないと説明した。現行法でも対処可能として速やかに実施するよう求めた。
また、闇バイトの募集情報がインターネット上に掲載された場合に、AI（人工知能）も活用してすぐに削除される仕組みの構築も盛り込んだ。
高市氏は会合後、記者団に「国民の命を守る、財産を守る。そして少しでも安心感を持っていただく。これに資する緊急提言案になったと思う」と語った。【高橋祐貴】
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