26日午前、北海道砂川市内の路上で「筒状の砲弾のようなものがある」と通報があった。現場には自衛隊が出動し、周辺の住民や近くの高校の生徒が避難する事態となり、辺りは一時騒然とした。その後、自衛隊員によって撤去されたが、この筒状の“謎の物体”について専門家は、“対戦車榴弾”の可能性が高いと指摘する。一体なぜ、町中にこんなものが落ちていたのかーー。

北海道で“謎の筒状物体”「対戦車榴弾」か?

車を降り、駆け出す自衛隊員、北の大地が、緊張に包まれた。隊員らが目指す先にあったのは、路上に放置されていた、筒状の“謎の物体”だった。

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車道の脇に砲弾のようなものが落ちており、周りは赤いコーンで囲われていた。現場は、北海道砂川市内の路上で、26日午前、付近の住民からの通報で、事態が明らかになったという。

この筒には「対戦車榴弾」と記されたラベルが貼られていたといい、警察は周囲の半径100mの住民に避難を呼びかけ、自衛隊に出動を要請した。

現場では、自衛隊員が砲弾のようなものに触れたりのぞき込むなど、慎重に作業を進める自衛隊員とその作業を見守る警察官たちがいた。

専門家によると、これがもし本物の「対戦車榴弾」であれば、戦車の堅い車体を貫通させる程の威力を備えているという。

そして、警察官が砲弾のようなものの写真を撮影した後、自衛隊員が敬礼をし、砲弾のようなものを持ち上げ、そのまま隊員は抱きかかえて車に収容した。

付近の住民などにケガはなかったが、住民たちからは困惑の声が聞かれた。

現場近くの高校の生徒:
「緊急で避難します」という感じ。家が爆発しちゃうんじゃないかと怖かった。

近くの住民:
(砲弾のようなもの)えーという感じ。ありえないと思う。

落としたのは陸上自衛隊?「落ちていた経緯を調べている」

現場の映像を見た専門家は「対戦車榴弾を入れる“ケース”」と指摘した。

軍事ジャーナリスト・黒井文太郎さん:
(落ちていたものは)弾薬ケースですね。言ってみれば対戦車榴弾を入れる“ケース”ということ。

そのうえで黒井さんは「場所的な位置関係からいうと(付近の)陸上自衛隊が空のケースを運んでいて、運んでいる途中で落としてしまった可能性が一番高いのかなと思う」とした。

FNNの取材に陸上自衛隊の広報は「落下していたケースは陸上自衛隊で使用していたものに間違いない。現在落ちていた経緯を調べている」と回答している。
(「イット!」11月26日放送より)

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