写真はイメージ=ゲッティ

 大分県別府市は、家族で過ごす時間を増やしてもらうため、市立小中学生を対象に平日休暇を取得できるようにした制度を巡り、年間に利用できる日数を従来の3日間から4日間に増やすと発表した。利用者からの要望を踏まえた対応で、休暇の申請期限も従来の5日前から前日に改める。

 制度は「旅」と「学習(スタディー)」を組み合わせた造語を名付けた「たびスタ休暇」。日本有数の温泉観光地として知られる別府では、観光業に従事する保護者も多く、土日や祝日になかなか休めない事情などがあるため、2023年9月から始めた。

 最大の特長は、制度利用による休暇の扱いを欠席とはせず、感染症や災害などと同じ「やむを得ない事情による休暇」とすることだ。市によると、3月末までに延べ1058人が利用したという。

 制度について、市が2月に保護者向けのアンケートを実施したところ、1461人が回答。うち制度を利用した304人の95%以上が休暇取得を「良かった」と答えた。また、「日数を増やしてほしい」や「申請時期を直前にしてほしい」などの意見があったため、今回対応することにした。旅行先も市外に限定していたが、市内も認める。

 長野恭紘市長は、24日の記者会見で「家族での思い出作りや、旅を通した子供の成長に寄与することを期待している」と述べた。【石井尚】

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