和歌山県白浜町の三段壁で自殺しようとした女性を保護したとして、白浜署は22日、白浜第一交通のタクシー運転手、水本和宏さん(70)に感謝状を贈った。
水本さんは2日午後1時40分ごろ、JR白浜駅で30代の女性を乗せた。告げられた行き先は三段壁。荷物はショルダーバッグだけと旅行客にしては軽装で、水本さんからの問いかけに女性が答えなかったことなどに異変を感じ、女性の降車後すぐに同署に通報した。
水本さんや同署員らが捜索したところ、三段壁の柵を越えて崖先に向かう女性を発見し、無事に保護した。女性は「新型コロナ感染で治療中、生き方に迷った」などと話したという。
感謝状を手渡した中田聖署長は「水本さんの迅速かつ慎重な対応により女性の尊い命を救った」と述べた。
タクシー乗務歴15年の水本さんは「白浜駅で一旦バスに乗った女性がタクシーに乗りかえたのに気づいた。車中でも景色を楽しまず、一点を見つめていたのが変だなと思ったので、もしかして(自殺かも)と通報した。命が助かって良かった」と話した。【大澤孝二】
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