大阪府内のマンションに住む1歳の男児が何者かに暴行され死亡した事件で、大阪府警は23日、母親の交際相手で無職の長谷川廉斗容疑者(26)=大阪市旭区=を傷害致死の疑いで逮捕した。「私の行為が原因とは思えない」と容疑を否認しているという。
逮捕容疑は、府内のマンションの一室で6日午後4~5時ごろ、この部屋に住む西村結翔(ゆいと)ちゃんに何らかの方法で暴行を加え、死亡させたとしている。司法解剖で結翔ちゃんの死因は腹部の内出血と判明。腹部に強い力が加えられたとみられ、小腸が断裂し、肝臓も損傷していた。
府警捜査1課によると、長谷川容疑者は母親と約1年前から交際し、この部屋に出入りしていた。当時も4日から部屋を訪れており、府警は結翔ちゃんが死亡した経緯を知っているとみて事情を聴いていた。
容疑者は任意の調べに「6日昼にラーメンを食べさせようとしたが、結翔ちゃんが器をひっくり返したことが許せず、腹部を手のひらで強打して突き飛ばした」と説明。しかし、逮捕後は「ラーメンの汁をこぼした結翔ちゃんが滑らないよう、手のひらで押しのけた。この行為が(死亡の)原因とは思えない」と話しているという。当時、母親は不在だった。
府警は当初、結翔ちゃんが7日昼前に暴行を加えられたとみていた。しかし、6日午後7時前に母親が入浴させた際、嘔吐(おうと)をしたことが捜査で判明。この数時間前に容疑者から暴力を振るわれたと判断した。
結翔ちゃんはその後、自宅で就寝した。7日正午ごろに布団の上でぐったりしているのに母親が気付き、「子どもが息をしていない」と119番。搬送先の病院で死亡が確認された。
【林みづき、斉藤朋恵】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。