交際トラブルが事件につながったとみられている。刃物を持ち、約5時間に渡り動物病院に立てこもった男。10月22日福島県須賀川市で起きた事件で当時の状況などが徐々に明らかになってきた。
「いまパトカーが出てきました。規制線が解かれまして、規制線の中からパトカーが一台出てきました」
22日午後6時半すぎ、捜査車両に乗る男。強盗などの疑いで逮捕された笛木辰之介容疑者(24)。
<午後2時41分通報>
事件発生後に撮影された現場の映像。捜査員が建物の入り口に集まり、緊迫した状況が窺える。現場は須賀川市の中心部にある動物病院。近くには学校などもあり、周辺の道路は一部交通が規制された。
笛木容疑者は動物病院の50代の女性院長に刃物を示し、「携帯を出せ」などと脅迫。手足をロープのようなもので縛り、携帯電話を奪った疑いがもたれている。
院長は自力で逃げ、無事だった。
「道路を複数のパトカーがふさいでいます。奥のクリニックの前には、複数の捜査官がいて話し合っている姿が見られます」
院長が逃げた後も、刃物を持って院内に立てこもった笛木容疑者。説得を続ける中で「弁護士を呼べ」などと話していたという。警察は隙をみて笛木容疑者の身柄を確保、立てこもりは約5時間に及んだ。
近くの住民は「こういう住宅街でも、そういう事件立てこもりなんてあるんだなと思ってビックリしています」と話した。
<犯行の目的は?>
福島テレビ・浅野晋平記者:「事件から一夜明けました。動物クリニックにはこれから5人の鑑識が入っていきます」
大きさの異なる複数本の刃物を所持し、ロープのようなものを準備するなど計画的に犯行に及んだとみられる笛木容疑者。院内に荒らされた形跡はなく、院長の携帯電話1台だけを奪ったとみられている。
捜査関係者によると、笛木容疑者と院長の娘はかつて交際関係にあり、これまでに院長の娘から警察に交際を巡るトラブルについて相談があったということだ。
調べに対し、「脅したことは間違いない」などと供述している笛木容疑者。警察では交際トラブルが事件の背景にあるとみて捜査を進めている。
被害に遭った院長はケガをしているとみられることが新たに分かり、警察では今後強盗致傷に容疑を切り替え捜査する方針だ。
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