国民審査の結果と夫婦別姓を認めない民法の規定への判断

 「憲法の番人」とも称される最高裁裁判官に対する国民審査が27日の衆院選投開票と同時に実施される。

 国民審査は辞めさせたい裁判官の名前の上に「×」を書き、有効票の過半数に達すると罷免される。これまで実施された25回で罷免された裁判官はおらず、制度の形骸化も指摘されるが、特定の裁判の判断を巡って国民が罷免を求めた割合に違いが出たこともある。

 2021年(第25回)の国民審査では11人が対象となり、夫婦は同姓とする民法規定の憲法判断に関わった最高裁裁判官7人が含まれた。

 この家事審判では21年6月に大法廷が決定を出し、結果は11人が多数意見を形成して「合憲」と判断。4人は「違憲」とした。

 国民審査では、合憲に加わった4人の罷免率が7・24~7・82%とされた。一方、違憲の反対意見を述べた3人は6・67~6・84%でやや低く、憲法判断に関与していなかった4人はさらに低い5・92~6・20%だった。

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