上皇后美智子さまは20日、90歳=卒寿の誕生日を迎えられました。
皇室に入り65年。
今は骨折のリハビリに取り組む美智子さまの思いやご夫妻の絆を、長年親交のあるピアニストが明かしました。
手をしっかりとつなぎ、散策されるご夫妻。
これは、美智子さまが転倒し骨折される2日前に撮影された映像です。
胸元には、婚約発表の日に上皇さまから贈られた大切なブローチがとめられています。
この翌日の10月5日、ご夫妻はピアニストの小山実稚恵さんのコンサートへ。
夏に皇居で行われた、ご夫妻の卒寿を祝う音楽会でも演奏した小山さん。
ご夫妻とは、20年来の親交があります。
美智子さまは、忙しい日々の中で時間を見つけて、ご家族や友人たちと演奏を楽しんでこられました。
美智子さまのピアノは、「音が深くて密度が濃い」と小山さんは話します。
ピアニスト・小山実稚恵さん:
(美智子さまのピアノは)最初の一音がものすごく心に残ります。
上皇さまのチェロに合わせてピアノを弾かれる時の美智子さまの幸せそうな姿が印象的だといいます。
ピアニスト・小山実稚恵さん:
「どうでしょう?」とうかがわれる美智子さまと、「そうね」とお答えになる上皇さまと、その時に本当に目がお優しい。もしかしたら、(美智子さまは)上皇さまのために生きていらっしゃるのかなと思うような瞬間を本当にたくさん感じます。
手術から5日でのご退院。
上皇さまはお住まいの玄関で出迎え、美智子さまの背中に優しく手を添えられていたといいます。
ピアニスト・小山実稚恵さん:
美智子さまの強いお心と上皇さまへの思い。お二人で一緒にいらっしゃりたいと思っていらしたのかしらと。お二人の信念で、1週間でご退院ということになられたのかなと。
初めて民間から皇太子妃として皇室に入り65年。
さまざまな困難に向き合いながら、お二人で支え合って、一つの道を歩んでこられました。
以前から美智子さまは少しずつ体力が低下し、上皇さまが「大丈夫?」と案じられる場面が増えていて、ある側近は、入院中と退院後では「そばに居られる安心感で、ご夫妻の表情が全然違う」と話しています。
20日は、車いすで上皇さまとともに、天皇皇后両陛下や愛子さまなどから、お祝いのあいさつを受けられた美智子さま。
一日も早く歩けるようになって、上皇さまをお支えしたい。
一緒に過ごす時間をいとおしみながら、リハビリを続けられています。
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