NPO法人・抱樸(奥田知志理事長)は19日、路上生活の経験者や不登校児童たちが運動会を通じて交流する「ゴーイング・ホームデイ」を北九州市小倉北区の市立足立中学校で開いた。幼児から大人まで約300人が参加し、大玉送りやフリースロー対決で盛り上がった。
同法人は、路上生活の経験者の多くが家族と縁が切れ、孤立状態であることから、抱樸という大きな家族(ホーム)になろうと、2009年から家族で過ごす日の象徴と考える運動会を開催している。
この日は、白組と赤組に分かれて対決し、大玉送りでは椅子に座りながら、大きなサッカーボールを隣の人に回していく速さを競った。続くお玉レースは、お玉にボール(直径約5センチ)を入れて走るリレーで、参加者は白熱した戦いを見せていた。参加した小倉北区の川上彩乃さん(20)は「みんなが仲良くしていて、楽しい」と話した。
現在、同法人は小倉北区神岳に福祉拠点施設「希望のまち」の整備を計画し、資金をクラウドファンディング(CF)で募っている。奥田理事長は「身内でなくても家族になれる。広くたくさん家族を作っていくのが、単身社会に向かう日本において最も大事」と語った。【井土映美】
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