横浜市青葉区の住宅で住人の後藤寛治さん(75)が手足を縛られて殺害された事件で、神奈川県警は19日、事件の実行役の一人として、千葉県印西市、自称・個人事業主の宝田真月(まづき)容疑者(22)を強盗殺人容疑で逮捕した。神奈川県警は指示役など複数の人物が事件に関与したとみており、首都圏で相次ぐ強盗などの事件との関連も調べる。
一連の事件の中で被害者が唯一死亡した横浜市の事件は、16日に判明した。午前10時35分ごろ、近隣住民の通報で駆けつけた警察官が住宅内で倒れている後藤さんを発見。後藤さんは粘着テープで手足を縛られ、口を塞がれていた。体の広範囲に打撲痕があり、その場で死亡が確認された。司法解剖の結果、死因は全身打撲による出血死だった。死亡推定時刻は15日ごろとされる。
住宅の室内は荒らされており、複数の異なる種類の土足跡が残っていた。捜査関係者によると、机の引き出しなどが開けられて物色されたような状態だったという。現金20万円が無くなっていることが確認され、県警は17日、強盗殺人事件と断定した。
後藤さんは妻と2人暮らしで、妻は数日前から外出していた。後藤さんの発見時、玄関のドアは施錠されておらず、脇の窓は壊されていた。
捜査関係者によると、後藤さんを縛っていた粘着テープから指紋が検出されていたことが判明。この指紋が、千葉県市川市の住宅から住人の女性(50)を連れ去ったとして、千葉県警が17日に監禁容疑で逮捕した住所・職業不詳、藤井柊容疑者(26)のものと一致したという。神奈川県警は強盗殺人事件の後、藤井容疑者が複数人いる実行役の一人として関与したとみて行方を追っていた。
藤井容疑者の指紋は、9日に千葉県船橋市であった強盗致傷事件の現場からも検出されており、神奈川、千葉など4都県警の合同捜査本部は、藤井容疑者が三つの事件に関与した疑いがあるとみて調べている。【宮本麻由、横見知佳】
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