海難事故の際、ヘリコプターで救助活動を行う海上保安庁の機動救難士。今年9月、一人前の機動救難士の証「オレンジ服」を受け取った28歳の隊員がいます。新たな一歩を踏み出した今の思いを聞きました。
漁船からの救助要請を受け現場に向かう海上保安庁の隊員、機動救難士。“空飛ぶ海猿”とも呼ばれていて、全国1万4681人の海上保安庁の職員のうち、東北にはわずか9人しかいない海上救助のエキスパートです。
「常に向上心をもって取り組み、本日、各種検定に無事に合格し、すべての研修を完了しました」
9月、一人前の機動救難士の証で、通称「オレンジ服」を受け取った鶴岡能也さん(28)。大学時代、ライフセービング部で活動していた際、間近で人命救助の様子を見ていたことから機動救難士を志したといいます。
鶴岡能也さん
「9人しかいないという誇りと、責任感を今重く感じている」
この日の訓練は、ヘリコプターでの人命救助の手順を確認します。機動救難士は海難事故が起きると真っ先に出動するため、そのほとんどが過酷な現場となります。
特にヘリコプターという狭い空間での救命措置は、ヘリの音で会話のほとんどが聞こえづらく、バディと呼ばれるパートナーとの連携を深めることが必要不可欠です。
鶴岡さんは一つ一つの手順を確認し、“自分のもの”にしていきました。
機動救難士として海の安全を守るため。鶴岡さんは、毎日の積み重ねを大切にしていきたいと話しています。
鶴岡能也さん
「機動救難士は生きている要救助者に接触して、病院へ搬送する仕事が多い。生きている人に感謝されるようになりたい」
(※鶴岡能也さんの「鶴」の表記は「雨かんむりに鶴」です)
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