福岡県北九州市で7年前、木造アパートが全焼し入居者6人が死亡した火事で、放火と住居侵入の疑いで逮捕された元住人の男(56)が17日、これらの罪に加え、殺人と殺人未遂の罪でも起訴されました。

起訴されたのはアパートの元住人で無職の井上浩二容疑者(56)です。

この火事では2017年5月、北九州市小倉北区清水の木造2階建てアパート「中村荘」が全焼し、住人6人が死亡、5人がけがをしました。

警察は現場付近での聞き込みのほか防犯カメラ70台以上を押収して映像を分析するなどの捜査を積み重ね、今年9月26日に井上容疑者を放火と住居侵入の疑いで逮捕しました。

一方、福岡地検小倉支部は17日、井上容疑者をこれらの罪に加え、殺人と殺人の罪でも起訴しました。

福岡地検小倉支部は、井上被告がアパートの住人たちが死亡に至るかもしれないことを認識しながらあえて火を放ったと判断しました。

また、起訴状で検察は、井上被告がアパート1階の無施錠の出入口から侵入し、1階の便所前で持っていたガストーチのようなものを使って火を放ち、住人6人を焼死させて殺害し、けがをした5人も含め別の住人8人を殺害しようとしたとしています。

井上被告は逮捕当時、調べに対し「私はそのようなことはやっていません」と放火や住居侵入の容疑を否認しています。

今後の裁判で検察側がそれらの罪に加え、殺人や殺人未遂の罪についてどのように立証するかが焦点の1つとなります。

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