鉄板が盗難された後の河川敷の様子。鉄板が9枚並べられた跡が残る=水戸市ちとせ2の那珂川河川敷で、国土交通省常陸河川国道事務所提供

 国土交通省常陸河川国道事務所は15日、水戸市ちとせ2の1級河川「那珂川」の河川敷にあった鉄板45枚(重さ計72トン)が盗まれたと発表した。茨城県警によると、金属価格の高騰により、県内では金属をターゲットにした窃盗が多発。昨年1年間だけでも2889件の被害を確認しており、4年連続で全国ワースト1位が続いている。河川国道事務所は県警水戸署に被害届を提出した。

盗まれたものと同じサイズの鉄板が9枚並べられた現場。1枚の重さは1・6トンある=水戸市ちとせ2の那珂川河川敷で、国土交通省常陸河川国道事務所提供

 河川国道事務所によると、鉄板は那珂川で治水対策工事を実施しているダンプカーが通る工事用道路として使っており、1枚の大きさは縦約6メートル、横1・5メートル、厚さ2センチ。工事関係者が14日午前7時ごろ、敷いていた374枚のうち、ダンプ同士がすれ違えるようにしていた5カ所の「待避所」に9枚ずつ敷いていた鉄板がなくなっていた。

 河川国道事務所は11日午後6時ごろから14日朝までの間に盗まれたとみている。担当者は「防犯対策を講じ、一層の現場管理に努めていく」と話している。【寺田剛、西夏生】

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