日本原水爆被害者団体協議会が今年のノーベル平和賞に選ばれたことを受け、日本被団協代表委員で広島県被団協の理事長を務める箕牧智之(みまきとしゆき)さん(82)が13日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、原爆慰霊碑に献花した。
県被団協の役員と共に公園を訪問した箕牧さんは「多くの皆さんのおかげでノーベル平和賞を受賞することが決まった」と慰霊碑に語りかけ、献花した。その様子を見ていた市民や観光客からは拍手が起こった。
箕牧さんは慰霊碑の前で手を合わせて頭を下げ、県被団協の初代理事長、森滝市郎氏(1994年に92歳で死去)をはじめ、歴代理事長や原爆犠牲者に受賞の決定を報告したという。
「森滝市郎先生は『核と人類は共存できない』という言葉を残した。今、私たちは、核廃絶を諦めることができない。道のりは険しいが、訴えていく」
箕牧さんは特に、坪井直(すなお)・前理事長(2021年10月に96歳で死去)と活動を長年ともにしてきた。「本当は、坪井さんたちが盛んに活動をしていた時に受賞があれば良かった。坪井さんは天国から『箕牧がんばれよ。ネバーギブアップだよ』と言われていると思う」と話した。【岩本一希】
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