5歳の時に被爆したプロ野球評論家の張本勲さん(84)は11日、日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞に選ばれたことについて「世界中で戦争が絶えない中で、人類のために本当に良いことだと思う。むしろ、感謝したい。『ありがとう』と言いたいです」と喜んだ。
張本さんは、爆心地から東に2.3キロ離れた広島市段原新町(現南区)の自宅で被爆した。「被爆した友人や知人、親類をたくさん見てきた。原爆はそのときだけではない。被爆者はそれを抱えて、ずっと生きていかなくてはならないんです」と語る。
広島と長崎に原爆が落とされてから、79年が経過し、語り部を務めてきた被爆者の多くが亡くなっている。張本さんは「私らが最後の世代ぐらいかな。死ぬまで語り続けていきたい」と誓った。
張本さんは高校を卒業後に球界入りし、41歳だった1981年までの23年間で、日本プロ野球記録の3085安打を放った。【岸本悠】
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