視聴者から寄せられた天気にまつわる素朴な疑問や、珍しい気象現象、知りたいことなどを村田気象予報士がわかりやすく解説する「天気のギモン」のコーナー。
今回のテーマは「晴れの特異日ってなに?」です。
「特異日とは」決まってある天気になりやすい日のことで、晴れの特異日とは、特に根拠があるわけではないですが、統計的に前後の日と比較して晴れの天気になる実績がある日です。
有名なのは、10月10日(昔の体育の日)、そして11月3日(文化の日)です。
10月10日は、1964年10月10日に東京オリンピックの開会式が行われた日です。当時の観測データをもとに「晴れやすい日」とされていて、しかも土曜日だったことから10月10日が選ばれたそうです。その結果、開会式当日は、快晴だったということです。
11月3日については、はっきりとした理由はわかりませんが、やはり当時、東京では晴れる確率が高かったのではないかと言われています。
では福井の天気はどうかというと、福井の晴天率30年間の統計をみると、10月10日は55.2%、11月3日は37.9%となっています。
1991年から2020年の福井の晴天率を調べてみると、これよりも高い日がありました。特異日ランキング(年間)は以下のようになりました。
1位 79.3% 8月3日
2位 69.0% 4月16日
3位 65.5% 8月4日、10月9日
4位 62.1% 4月27日、8月5日、10月18日、11月5日
その理由はというと…
・8月上旬は太平洋高気圧の勢力が最も強まる
・4月上旬は移動性の高気圧が張り出す
・10月~11月上旬は高気圧が帯状に連なってくる
きょう10月9日、秋晴れのもと行われた行事があります。足羽第一中学校で行われた伝統行事「母校訪問駅伝」です。例年、10月上旬から中旬の10月10日前後に行われていますが、これまでの約60年間、悪天候で中止になったことがないということです。
過去の天気の傾向から未来の計画を立てるのは、とても効果的ではないでしょうか。もちろん、時には外れることもあるわけで、同じ気象現象が次も出るという100%の保証はできないのですが、気象データの活用法としては有効です。
この晴れの特異日は、「天気の出現率」すると気象庁のホームページで見ることができます。全国の過去の天気を確認することができます。今後の日程を検討されている方は、是非、情報をご利用ください。
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