山陰地方にもようやく秋の気配が深まる中…楽しみなのが紅葉です。ただ2024年のシーズンは、山陰の紅葉の名所にある異変が起きています。
9日の山陰地方は、気圧の谷や湿った空気の影響で、晴れたり雨が降ったりと変わりやすい天気となりました。日中は、この時期らしく過ごしやすい気温となりました。こうした中、大山の南壁を望む鳥取県江府町の鍵掛峠では…。
嶋村采音アナウンサー:
紅葉の名所・鍵掛峠です。手元の温度計では15℃となっています。長袖の上に上着を1枚羽織るのが必要な気温となっています。
山陰を代表する紅葉の名所で、毎年11月上旬になるとブナ林が赤や黄色に色づきます。しかし2024年は、例年にはないという現象が起きているといいます。
日本山岳ガイド協会認定登山ガイド・佐々木淳一さん:
登山道の周りを見ると、緑の葉の中に葉が黄色いのがあります。
こう話すのは大山登山歴20年の日本山岳ガイド協会の佐々木淳一さん。9月まで続いた異例の猛暑の影響で、一部の木で「葉焼け」が起きているといいます。
日本山岳ガイド協会認定登山ガイド・佐々木淳一さん:
紅葉には3つの要素があります。水と光と温度です。特に20204年の夏は暑かったですよね。その影響で、葉が乾燥したり枯れが始まったりとか、葉の水分が蒸発して「葉焼け」という現象が起こってくる。
「葉焼け」とは、強い日差しに当たりすぎたことで、葉が茶色くなったり白く色が抜けたりする現象です。変色したり縮れた葉は、元には戻らないため、紅葉のシーズンに影響が出ないか、観光関係者は気をもんでいます。
それでも明るい兆しはあるようで…。
日本山岳ガイド協会認定登山ガイド・佐々木淳一さん:
台風などが大山を直撃していないので、傷みによる枯れは心配ない。10月に入ってから急激に気温が下がっているので、寒暖差によって色づきが良い具合についてくるのではないかと思う。
暑さにやられた木はあるものの、台風の影響がほとんどなく、さらに10月に入り、朝晩と日中の気温差が大きくなったことで、全体の鮮やかさは例年並みになると見込んでいます。
日本山岳ガイド協会認定登山ガイド・佐々木淳一さん:
2023年よりも色あせて見えるかなという程度だと思うので、紅葉と雪のコントラストが見えると最高ですね。
日本気象協会によると、大山の紅葉の見ごろは11月6日頃。関係者は、猛暑の影響がなくなるほど順調に色づきが進むことを願っています。
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