小林製薬の紅こうじサプリメントを巡る健康被害問題で、大阪弁護士会の弁護士有志が9日、大阪市内で記者会見し、全国の被害者救済を目的とする弁護団を結成したと発表した。専用のホームページ(HP)で相談を受け付けるとともに、補償に向けた会社側との交渉を担っていく。弁護団の結成は全国初とみられる。
大阪弁護士会は3月の問題発覚以降、サプリ摂取者らを対象とした相談会や説明会を開いてきた。会社は8月、治療費や慰謝料を補償すると明らかにしたが、健康被害を訴える人からは会社側との交渉に不安があるといった声が多数寄せられていた。
被害者を確実に救済していく必要があるとして弁護団を結成し、消費者問題に詳しい弁護士17人が名乗りを上げた。支援対象とするのは「紅麴(こうじ)コレステヘルプ」など3製品を摂取し、腎機能障害を発症した人。弁護団のHP(https://benikoujisup-higaibengodan.jimdofree.com/)で相談を受け付ける。
初回相談料は無料。弁護団長を務める日高清司弁護士は記者会見で「被害を訴える方は小林製薬の対応が遅いと感じ、今後どうなるか不安を抱えている。一人で悩まずに相談してほしい」と呼びかけた。
厚生労働省によると、この問題で遺族らから相談を受け、詳しい調査に乗り出した死亡事例は10月6日時点で計124件に上っている。【木島諒子】
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