「袴田事件」のやり直し裁判で、検察当局は控訴しない方針を固めました。
これで袴田巌さん(88)の無罪が確定することになります。

袴田巌さんは、1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定しましたが、静岡地裁がやり直しの裁判で、捜査機関によるねつ造があったと認定し、無罪判決を言い渡しました。

検察当局は8日午後、検事総長の談話を発表し、控訴を断念する方針を明らかにしました。

「袴田さんが相当な長期間にわたって、不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、控訴してその状況が継続するのは相当でないと判断した」としています。

一方で、「捜査機関のねつ造と断じたことには強い不満を抱かざるをえない」、「到底承服できない」と判決に憤りも示しています。

巌さんとともに裁判で戦ってきた姉のひで子さんも8日午後、「これでやっと一区切りつくと思ってうれしいです。一段落というか、一件落着になると思うと大変うれしいです」と喜びを語りました。

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