沖縄本島地方と先島諸島は4日、熱帯低気圧周辺の湿った空気の影響で大気の状態が非常に不安定となった。与那国町付近では同日午前7時までの1時間に約100ミリの雨を観測し、気象庁は午前7時9分、八重山地方に記録的短時間大雨情報を発表した。

 4日は県内各地で断続的に発達した雨雲により大雨となり、与那国町と大宜味村では一時、土砂災害警戒情報が発表された。

 沖縄本島地方と先島諸島では依然、大気の状態が非常に不安定で、沖縄気象台は5日にかけ低い土地の浸水や河川の増水、落雷や竜巻などの激しい突風への注意を促している。発達した積乱雲が近づく兆しがある場合は、建物内に移動するなど安全確保に努めるよう呼びかけている。

■川氾濫、軽トラ立ち往生 与那国町

 【与那国】県と石垣島地方気象台が土砂災害警戒情報を一時発表した与那国町では4日、大雨による川の氾濫や道路冠水が確認された。

 同町の祖納集落に流れる田原川は午前8時ごろ、満潮の時間と重なり、氾濫した。町総務課によると川沿いの道に水があふれ、付近を走行していた軽トラックが故障し、動けなくなった。乗っていた高齢の夫妻は自力で脱出し、けがはないという。

 田原川の周辺では他にも、氾濫した水がサトウキビ畑などに流れ込むなどの被害があった。比川集落では山道でのり面が幅2メートル、高さ1メートルにわたって崩落したたため、町がコーンを置いて交通規制している。(八重山支局・矢野悠希、田頭瑠都通信員)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。