東京地検が入る庁舎=金寿英撮影

 東京都台東区で2018年と23年に、姉と次女をそれぞれ殺害したとして殺人容疑で警視庁に逮捕された細谷健一(43)と妻の志保(38)の両容疑者について、東京地検は27日、姉に対する殺人罪で起訴した。半年間の鑑定留置の結果、両被告の刑事責任能力を問えると判断した。

 一方で地検は、次女に対する両被告の殺人容疑については処分保留としており、捜査を継続する。

 起訴状などによると、両被告は2018年2~4月ごろ、台東区今戸1の自宅マンションの部屋などで、健一被告の姉の細谷美奈子さん(当時41歳)に自動車のエンジンの冷却などに使う不凍液を摂取させ、腎不全を引き起こして殺害したとされる。地検は認否を明らかにしていない。

 両被告は、次女の美輝(よしき)ちゃん(当時4歳)に23年3月、向精神薬や不凍液を摂取させ殺害したとして、今年2月に警視庁に逮捕された。3月には美奈子さんに対する殺人容疑で再逮捕された。

 捜査関係者によると、健一被告は美輝ちゃんの殺人容疑については否認、美奈子さんの殺害については黙秘し、志保被告はいずれも黙秘しているという。【岩崎歩、北村秀徳】

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