袴田さんの姉・ひで子さんが「あんたが勝った」と伝えると巖さんはかすかな声で… 再審で無罪勝ち取る

1966年に当時の静岡県清水市で味噌製造会社の専務一家4人が殺害され現金などが盗まれた強盗殺人放火事件、いわゆる袴田事件の再審公判で、静岡地裁は9月26日、袴田巖さん(88)に対して無罪を言い渡しました。

これを受け、出廷を事実上免除された巖さんに代わって補佐人として全16回の公判に参加し、判決を直接聞いた姉のひで子さんが同日午後10時頃、巖さんに判決内容を伝えました。

まず、ひで子さんが「きょう(26日)いいことがあった」と話しかけると、「ああそう」と返した巖さん。

続いて、ひで子さんが「無罪の判決が出た。あんたが勝った。あんたの言う通りになった。わかる?あんたの言う通りになったのよ。裁判長さんが無罪だって。これでもう終わったでね。安心しな。わかる?わかるでしょ?」と問いかけると、巖さんはかすかな声で「うん」と口にしたものの表情を変えることはありませんでした。

それでも、ひで子さんは巖さんの目を見ながら「再審無罪になったの。長かったけどさ、裁判は。再審無罪になったの。『無罪です』って裁判長さんが言った。だから、もうね、裁判所も行かない。安心しなよ、もう」と語りかけました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。