長崎に原爆が投下された時、国が定めた「被爆地域」の外にいた「被爆体験者」の一部を被爆者と認めた長崎地裁の判決に対し、長崎県と長崎市、原告の双方が福岡高裁に控訴しました。

大石知事
「大変申し訳ないが、控訴という決断をさせていただいた」

大石知事と長崎市の鈴木市長は「被爆体験者」との面会の場でこのように述べ、24日午前、福岡高裁に控訴したと明らかにしました。

長崎地裁は9月9日「体験者」が被爆者認定を求めた裁判で、「被爆地域」の外の東長崎地区に放射性物質を含んだ「黒い雨」が降ったとして、原告44人のうち15人を、被爆者と認める判決を出しました。

大石知事と鈴木市長は控訴断念の考えを国に伝えていましたが、国は過去の裁判との整合性などを理由に控訴するよう求めていました。

被爆体験者 岩永千代子さん(88)
「控訴を取り下げることになると私は信じている」

被爆体験者 山内武さん
「どうして国の言いなりになるのか。今からでも控訴を取り下げていただきたい」

原告側も被爆者と認められなかった29人のうち28人が24日午後、控訴しました。

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