11年前に「餃子の王将」の運営会社の社長が射殺された事件で、京都地方裁判所が裁判員裁判の対象から除外する決定をしたこと対し、弁護側が即時抗告したことがわかりました。

■田中被告「王将フードサービスの社長だった大東隆行さん射殺した罪など」で起訴

特定危険指定暴力団「工藤会」系の暴力団幹部・田中幸雄被告(57)は2013年、何者かと共謀し、王将フードサービスの社長だった大東隆行さん(当時72歳)を射殺した罪などでおととし、起訴されました。

■事件は裁判員裁判対象も京都地裁が「除外」決定

法律では、死刑または無期懲役・禁固の刑が科される罪や、殺人罪や傷害致死罪といった、故意の犯罪行為で人を死亡させた罪を「裁判員裁判」の対象としていて、田中被告の裁判も対象となる見込みでした。

一方で、裁判員の生命や身体、財産に危害が加えられる恐れなどがある場合は、対象から除外することも法律で定められていて、京都地方裁判所によると、この事件の担当とは別の裁判官の合議(川上宏裁判長)によって、今月10日付で、裁判員裁判の対象から除外し、裁判官だけで審理することを決めたということです。

■弁護側が「裁判員裁判対象から除外」は不服として即時抗告

これに対し弁護側は、裁判員裁判から除外した決定を不服として、今月17日、即時抗告していたことが新たにわかりました。

田中被告の裁判は、ことしに入って証拠や争点を絞り込む「公判前整理手続き」が始まり、すでに7回行われていますが、来月以降も続く見込みで、初公判の日程はまだ明らかになっていません。

裁判では田中被告が「犯人かどうか」について争われる予定です。

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