燃えたあとが黒く残る現場。玄関脇にすだれがかけられていた=川崎市幸区で2024年8月24日、矢野大輝撮影

 川崎市幸区河原町の県営団地ですだれに火を付けたとして幸署は10日、団地の住民で無職、宮川怜斗容疑者(28)を建造物等以外放火容疑で逮捕した。「私がしたことに間違いありません」と容疑を認めている。

 逮捕容疑は、8月23日午前1時半ごろ、この団地に住む会社員の女性(65)の玄関脇の窓のすだれに火を付け、すだれとプランターを焼いたとしている。

 この団地では、8月12、25日にもすだれが燃えるなどの連続不審火があり、県警が捜査していた。宮川容疑者が関与をほのめかしているといい、関連を調べる。

 幸署によると、宮川容疑者は深夜に団地を徘徊(はいかい)していたことから捜査対象となっていた。警戒していた署員が9日夜に宮川容疑者を見つけて署に任意同行し、不審火について聴いたところ容疑を認めた。宮川容疑者はその直前に幸署へ「家族のことで話を聞いてほしい」と電話もしていたという。

 すだれに火を付けられた女性の自宅前は壁の一部も黒く焼けた。女性は8月下旬、毎日新聞の取材に「別の住人が気付いて消火してくれたようだったので良かったが、燃え広がっていたらと思うと怖い」と話していた。団地の自治会は毎晩、団地内をパトロールし警戒していた。【遠藤和行、矢野大輝】

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