埼玉県熊谷市で2009年にひき逃げされ死亡した小関孝徳さん(当時10歳)の遺品展が9日、長崎県佐世保市のアルカスSASEBOで始まる。死亡ひき逃げ事件の公訴時効撤廃を求めて署名活動を続ける母、代里子さんを支援している佐世保市の画家、北原憲さん(55)が企画。署名への協力も呼び掛ける。【加藤佑輔】
署名も呼び掛け
孝徳さんは小学4年だった09年9月30日夕、自転車で帰宅途中に熊谷市内の市道で車にひかれ、亡くなった。19年9月、埼玉県警は容疑を自動車運転過失致死から危険運転致死(いずれも09年当時の罪名)に切り替え、公訴時効が10年延長されたが、まだ容疑者は見つからず未解決のままだ。
北原さんは23年2月ごろ、共通の知人を介して代里子さんと知り合い、署名活動への協力を申し出た。これまでに佐世保市内や東京で署名集めに取り組み「事件のことや、代里子さんが懸命に時効撤廃を目指し活動していること、そして孝徳さんが生きていた証しを佐世保市民にも知ってほしい」と今回の遺品展を企画したという。
遺品は、いずれも代里子さんが提供した。生前の孝徳さんが描いた絵画「みんなの木」は、樹木に子どもたちが笑顔で集まる様子が鮮やかな色遣いで描かれている。地元サッカークラブでプレーする写真や、練習で使用していたサッカーボールやユニホームなども展示する。
会場には、署名活動に賛同する全国の画家約10人の作品も飾る。北原さんは、孝徳さんの冥福を祈って描いた絵画「悲願桜」などを出品する予定だ。
15日まで。無料。午前9時~午後10時(9日は正午開始、15日は午後5時終了)。11日は休館。
問い合わせは北原さんのインスタグラム(kettupachan)のDM(ダイレクトメッセージ)で。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。